2012年2月23日木曜日

マフィアによるイケニエ

「イケニエ」とは昔の宗教の儀式において、生きたまま神に捧げられる「どうぶつ」を指す言葉です。しばしば「人間」がイケニエにされ、「ギセイ」と呼ばれました。しかしこの現象は古代社会の専門ではなく現代においても「イケニエ」が存在すると、高橋哲哉さんはいいます▼原発事故によって福島の住民は生活圏を失いました。まるで古代のユダヤ人のように故郷を追われたのです。これはまさしく経済成長の「イケニエ」ではないでしょうか。(同じように沖縄の県民も国の安全保障のイケニエです)▼一方で、原子力村という言葉がこの社会に定着しましたが、信毎はこの「村」という語は牧歌的な響きがあって適切でないとして「原子力複合体」という語に変えたらどうかと提案しています。私は「原子力マフィア」という呼び名がよいと思いますが▼この原子力マフィアこそが経済発展という美名の下に、福島県民を「イケニエ」にした張本人です。こんなバカなことが現代社会において許されていいのでしょうか▼考えてみると、この「イケニエ」の思想は、単に原子力マフィアばかりでなく、他の分野でも活躍しているではありませんか。河川事業複合体(アクアマフィアという)のダムがそのいい例です▼たくさんのマフィアが日本の政治を牛耳っています。そういう現実は、もはや日本の「体制」がマフィアに乗っ取られ、「イケニエ」を創造しているとしか言いようがありません▼いま日本民族は、民族の将来をかけて、脱原発のたたかいに立ち上がりました。これはマフィアに乗っ取られた「体制」を民衆に取り戻すたたかいなのです。「負けてたまるか」。「イケニエ」はまっぴらだ(S)

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