2010年10月26日火曜日

ゆらぎ始めた基本高水

利根川の最大流量(基本高水)の計算の過程で、算出の大きな要素である「飽和雨量」に、実際の数値とはかけ離れた数値が用いられており「これは数値の捏造である」と若い学者が指摘し、河野太郎が国家で問題にした▼飽和雨量というのは、降雨の際、流出率100%に達するまでの雨量の合計を表す数値で、これが小さいと計算のうえでの流出量は大きくなる。利根川の場合48ミリで計算されているという。ちなみに下諏訪ダムは135ミリであった。100ミリ以下というのは常識的にみてもあり得ない数値だ▼この追求に答えて、馬渕国交相は基本高水の再検証を約束せざるを得なかった。基本高水はあまりにも高すぎる数値であり、その数値を算出するために無理な飽和雨量や流出率を用いていることは、私たちが10年も前から指摘してきたことであったが、それがここにきてやっと国会のレベルで問題になったということだと思う。その意義は大きい▼つまり国家レベルで「基本高水」が揺らぎ始めたのである。しかし、基本高水は高すぎたという事実が定着すれば「では今までのダムはみんなおかしかったのか」ということになるので、日本の官僚組織が、おいそれと非を認めるはずは無いだろう、と考えざるを得ない▼ここは住民運動の力が民主党を動かして、官僚との綱引きに勝てるかどうか、力比べにかかっている、というべきだろう。住民運動がそこまで高揚しているとはちょっと考えにくいが、ここは何が何でも力を合わせて押し切りたいものだ。ここで負ければもう10年は先延ばしになるだろ▼ダムを撤去しなければならない時代なのに、基本高水でもめているとは情けないが、これが日本の現状ではある(S)

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