一昨年発足した霧ヶ峰自然環境保全協議会が3月3日に開催された。今回で11回目のなるが、長い討論の結論は現状肯定という結論になりつつある。この協議会が本当に必要なのかと、いつも思うが諸々の問題を討議したことはそれなりに意義があったと思われる。この際、環境会議・諏訪の霧が峰に対しての見解を述べておく。
1)昭和30年代のような採草が行われなくなった以上、森林化は阻止できない。ただ現状のままに放置してもすべてが森林化するわけではない。また湿原の乾燥化等の自然の遷移を容認すべきである。人為的に水位をあげるようなことはすべきではない。
2)むしろ場違いなドイツトウヒ等の人工林こそ縮小、整備すべきである。
3)これ以上の人工物すなわち道路の拡張、駐車場およびリゾート施設の設置に反対する。すでに設置されたものは認めるしかない。
4)森林化の利点も考慮すべきである。水害防止、水源涵養、野生動物の生息域の確保等。雑木処理、火入れは観光資源の維持という見地から否定はしないがそのようなことをしても森林化の大勢を阻止することできない。仮に行っても10年もすれば元に戻る。
簡単にいえば今の霧ヶ峰の姿を基本的に肯定するということである。
今回の主な議題は林野庁からシカ対策としてすでに南アルプスで行われている防御柵設置の補助金800万円が交付されることになり、それを協議会で承認を求めることである。仮にここで少年が得られなければ来年以降の補助がなくなるとの前提であった。この補助金は資材だけの費用で工事費は含まれていない。計画の概要は高さ2.5メートルの柵を八島湿原遊歩道の外側を約4Km囲むことを予定している。問題点として数メートルごとに千本以上の杭を打ち込むことによりそれが環境に対し問題がないのかということと、景観上から納得してもらえるかということである。もしこれが設置されたら遊歩道を歩くと湿原側には既存の柵があり、外側には高さ2.5メートルのネットが延々と続くことになる。私見としては賛成できない。シカが湿原に入ることにより森林化を防ぐということも事実であり、食害により枯れたミズナラもかなりある。シカを締め出すことにより森林化が促進されろことも考えられる。他の団体からも疑問点が多数出たが、国から補助金がでるならもらっておくべきだと、牧野組合が積極的なため設置されることになった。恒久的施設でないため特に強い反対もなく
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